サウナ初心者のためのサウナの入り方。

はじめに ストレス解消と疲労回復にバツグンの効果があり、なんといっても合法的に気持ちよく幸せになれる、そんな素晴らしいサウナですが、サウナが苦手だったり敬遠している人も多いみたいです。確かにサウナで気持ちよくなるためにはコツがいる。スキル「…

大人になってしまった僕が見た『天気の子』。

『天気の子』を見た。15年以上前から新海作品を見続けている監督と同世代のファンとしては、見ないという選択肢はない。かつどんな作品であっても受け入れる覚悟で見る訓練を受けている。前作の大ヒットでおそらく予算やリソースについて苦労することはない…

絵文字がMoMAに収蔵されるまで。

僕が手がけた絵文字がニューヨーク近代美術館(MoMA)に収蔵されるというニュースが、2016年10月26日、世界を駆け巡った。第一報はニューヨークタイムズ。その前週にMoMAから10月24日週にアナウンスがあると連絡を受けていたので、僕は深夜にほぼリアルタイ…

『君の名は。』の成功は、オタクの理想の女性像を封印したことにある。

新海誠監督作品を2002年の『ほしのこえ』から見続けている人間として、『君の名は。』は本来なら封切直後に見に行くべきものだったが、『秒速5センチメートル』以降の作品によるトラウマによって見るのが怖かったのと多忙とで、劇中で瀧くんが奥寺先輩とデー…

なぜ、そしてどのように絵文字はつくられたのか。

先日nanapiの海外向けメディアである「IGNITION」に表題のインタビュー記事が掲載された。このブログでもたびたび書いているように一昨年から昨年にかけて海外で絵文字の利用が爆発的に広がって、日本では今頃と感じるだろうが、海外で絵文字はまだホットな…

着メロ15周年に寄せて。

2014年12月3日は携帯電話向け着メロ(着信メロディ)サービス開始から15周年である。奇しくもプレイステーションの発売も20周年だが、いまだPS4として健在であるプレイステーションと比べると着メロはすでに過去のものとして忘れ去られてしまった感がある。…

夏野さんがやってきた。

iモードの開発をはじめて3か月経った97年7月、夏野剛さんがチームに加わる。夏野さんと初めて会ったのは広尾のイタリアンレストラン「イル・ブッテロ」でだった。最初から最後までまくしたてるように自分のアイデアを話し続ける夏野さんは、真理さんとはまた…

iモードのロゴにまつわる話。

iモードというネーミングの話を書いたついでにiモードロゴについても触れておく。ネーミングが決まれば商標を登録する必要がある。この頃はネットで商標登録されているかどうかを即座に調べられるような便利なものはないので、まずは知財経由で商標登録でき…

『iモード』ネーミング秘話。

1997年4月に開発がはじまったiモードだが、ネーミングは難産となった。サービスのネーミングについてはまず社内でブレストをして、「モバイル」の「モバ」を使ってみてはどうか、というアイデアが出た。サービスそのものは「モバ」という接頭語に何でも置き…

ドコモでスーツを着なくなった日。

真理さんがドコモに吹き込んでくれた外の風に僕もひとつ便乗することにした。社会人になって3年も経つのににスーツに馴れず、特にネクタイの窮屈さが苦手だった僕はこの機会にスーツを着なくて済むようにならないかと考えたのである。真理さんのいたリクルー…

松永真理さんとの出会い。

97年4月。公募によって晴れて僕は法人営業部ゲートウェイビジネス担当に配属された。この部署に配属されたのはNECから出向の川端正樹さんというシステムの部長と同じく公募で採用された矢部俊明さんらシステム担当の2名、マーケティング担当は我妻智さんと同…

ドコモ新入社員時代 後編

お客様対応に明け暮れているうちに新入社員1年目はあっという間に過ぎた。入社2年目となる1996年には販売代理店であるドコモショップの展開がかなり進み、支店の窓口には多少の余裕が出てきた。そこで僕は支店の法人営業担当に異動となった。法人営業担当と…

ワクワク感と飽きについて考えた。

おもしろいことが減った、という話を最近よく聞く。昔のテレビはおもしろかった、昔のゲームはおもしろかった、昔のケータイはおもしろかった。人は好奇心の塊なので、好奇心を満たしてくれるような未知の刺激に対してビビッドに反応する。それが自らも成長…

ドコモ新入社員時代 前編

1995年春、晴れて僕はドコモに入社した。当時ドコモはサービスブランド名であって社名ではなく「NTT移動通信網株式会社」に入社したと言うのが正しい。ただし、長いので便宜上以後ドコモとする。ちなみに競合のIDOの正式名称は「日本移動通信株式会社」だ。…

絵文字が日本で生まれた理由(わけ)

なぜ絵文字が生まれたのか? 「絵文字はなぜ生まれたか − メラビアンの法則」では絵文字によって端的なテキスト情報に感情情報を付加することでテキストコミュニケーションを円滑にしようとしたことを、「絵文字はなぜ生まれたか − PocketNet」では限られた…

【海外発】絵文字クイズを解説してみた。

「How Fluently Do You Speak Emoji?(あなたは絵文字マスター?)」というタイトルで絵文字に関するクイズがTime誌のサイトに掲載されている。日本発の絵文字は外国人にとっては理解しづらいものが数多くあり、そのあたりのギャップをネタにしたクイズだ。T…

♡の絵文字のはなし。

ポケベルの「♡」が絵文字のルーツであることは絵文字はなぜ生まれたか − メラビアンの法則で書いた。このポケベルの「♡」にまつわる興味深い話がある。呼び出し→数字送信→カナ送信と進化してきたポケベルだが、次いでドコモがリリースした「インフォネクスト…

絵文字はなぜ生まれたか − PocketNet

デジタルのデキストコミュニケーションにおける齟齬をなくすために、テキストに感情情報を付帯する役割として絵文字が生まれたという話を前回書いたが、絵文字が生まれた理由としてはもうひとつ、限られた制約の中で情報を分かりやすく伝える、という役割も…

絵文字はなぜ生まれたか − メラビアンの法則

「メラビアンの法則」をご存じだろうか?アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが1971年に提唱した法則で、相手に与える影響として、発せられる言葉や話の内容よりも伝えるときの表情や口調の方が相手に対して強い影響力を持つ、というものである。メラ…

1994年の就職活動 後編

1994年夏は観測史上最高の猛暑となり、風呂もエアコンもない茹だるようなアパートに住む栗田のヒットポイントを根こそぎ奪っていった。追い打ちをかけるように企業のお祈り攻撃によってマジックポイントまで奪われ、つねにステータスウインドウがオレンジな…

1994年の就職活動 前編

1994年春。栗田青年は大量のハガキを書いていた。ハガキ職人だったわけではない。30代後半以上の方はお分かりだと思うが、当時は企業にハガキを送って資料請求し、応募書類を取り寄せた上でエントリーするというのが一般的な就活の姿だった。リクナビやマイ…

今さら絵文字について書こうと思った訳。

近頃「絵文字」が流行ってるらしい、なんて書くと「スタンプ全盛の時代に何を今さら!?」と言われそうなぐらい日本ではちょっと廃れてきてる感のある絵文字だが、流行っているのは日本ではなく海外。「emoji」が流行ってるらしいと書く方が正確だろう。昨年…